はじめに
こんにちは。広告技術部のUTことmocyutoです。 もうすぐスマブラが出るので最近ずっとソワソワしています。
タイトルの通り、re:Inventに参加してきました! 今年は私とSREのmgiの二人で参加してきました。 会社から参加させてもらえるのはありがたいですね!
re:Inventとは1週間ラスベガスで開催されるAWS主催のAWSに関するカンファレンスです。 最近では日本からも色々な企業が参加しているため、知名度としては高くなっていると感じます。
規模
re:Inventの規模は年々拡大しており、今年はなんと7つのホテルがセッション会場となりました。 ホテル間の移動距離も凄まじく、Venetian - Aria間はおおよそ渋谷-六本木間と同じぐらいの距離です! AWS re:Invent 2023 | Amazon Web Services
その多さからもわかるように、セッションの数*1もなんと3000を超えていました。
セッション
規模も大きくなってきており、大企業のAWS利用の事例も増えてきているため、入門のような事例から高度な事例も出てきていました。
Keynote
もはや多数のメディアで取り上げられているので、あえてここでKeynote内容は紹介しません。
印象的なのは、Werner VogelsがDataStore、S3、Lambdaという3つを押していたことでした。 いかにしてAWSをデータのプラットフォームにするかという考えが溢れ出ていました。
ログ収集基盤
いくつかのセッションでログの収集に関して聞いたりしましたが、ログの収集としてはKinesisからのS3は完全に定石となったようです。 AWSとしてもS3の強化を図っており、readを高速にするなどDataLakeとしての基盤強化も行っていたり、KeynoteでもS3のVPが出てきて話したりと、今後のデータ活用はS3を中心に回っていくのは確実です。
とりあえずS3にいれれば、あとからETLを流すでも別のデータストアに流すなどやりようがいくらでもある上、コストパフォーマンスがいいというのは強いです。
- Supercell – Scaling Mobile Games (GAM301) - AWS re:Invent 2018
- Real-Time Personalized Customer Experiences at Bonobos (RET203) - AWS…
- Big Data Analytics Architectural Patterns and Best Practices (ANT201-…
ChaosEngineering
ChaosEngineeringに関しては、今まで自分たちでSpinnakerとChaosMonkeyを導入する必要があったのですが、Gremlinなどツールが出てきたので少し動きとして加速するのかなーと感じました。 ただやはりAWS上ですでに安定して稼動しているサービスでないと導入できないので、まだまだこれからという感じがします。 そういう意味では、ChaosEngineeringを数年やってきているNetflixは強いですね。
以下スライド一覧です。
- Breaking Containers: Chaos Engineering for Modern Applications on AWS…
- Chaos Engineering and Scalability at Audible.com (ARC308) - AWS re:In…
- Applying Principles of Chaos Engineering to Serverless (DVC305) - AWS…
Container
コンテナに関しては日本でも盛り上がっている通り、re:Inventでも多数発表されていました。 まだ東京リージョンに来ていないEKSに関しても、USでは導入が始まっているため発表がありました。
個人的に面白かった発表はk8sで無限スケールするDBを構築する話でした。 shardingされたmaster-slaveの構成をk8sで負荷によってガンガンスケールさせるという構成です。
やはり金融機関だとこういう特殊なHackをしていかないといけないのは、ハードですが面白そうですね!
- Running a High-Performance Kubernetes Cluster with Amazon EKS (CON318…
- Vitess | Scalable. Reliable. MySQL-compatible. Cloud-native. Database.
ChalkTalk
ChalkTalkの面白さは質疑で構成される点にあります。
自分が参加した
GAM310 - Detect Anomalies & Fraud in Your Games Using Amazon SageMaker & ML
では、SageMakerの話に行く前に質疑で
- そもそもGameのチートユーザを見つけるのに機械学習って使えるの?
- チートユーザのfalse-positiveって結構ヤバいけど大丈夫?
など、本質的な議論に発展していき、純粋にSageMakerの話を聞きに来た人は困りますが、個人的には面白かったです。 *2
英語力の重要性
もちろん海外カンファレンスなので英語力が必要なのですが、年々英語力が必要なセッションが増えています。
去年から始まった先程述べたChalkTalk形式のセッションの量が多かったです。(特に聞きたいというテーマの内容が) ChalkTalkは少人数(30人くらい)で最初の15分くらいでテーマの内容をスライドやデモなどで説明して、その後40分で内容に関して質疑応答するという形式です。 数の比較でいうと、
- Session 667
- ChalkTalk 644
となっていました。
ChalkTalkの場合、後半の質疑応答はほぼ口頭(一部デモを動かしつつ)のみなので、英語のlistening, speaking力がすごく試されます。 また、疑問に思った際みんなの前で質問するので、特にSpeaking力が必要だと感じました。
EXPO
EXPOといって企業がブース出展しています。 まだ日本ではあまり流行っていないツールをデモも含め見れるのは、なかなかいい機会です。 少し話して良さそうだったものを紹介します。
scalyr
logのmonitoring toolです。似たようなサービスだとpapertrailです。
- アラートなどが細かく設定できる
- ログのstacktraceからGitHubの該当コードに直接飛べる
など、ログからの検索がすごい楽なサービスだなーと感じました。 また、何分以内に何回起こったらというトリガーがあるのも便利だなぁと思ったところです。 弊社ではpapertrailを使っていますが、個人的にはpapertrailより使いやすそうなので、タイミングがあれば導入してみたいと思っています。
signalfx
datadogと同じような監視ツールです。 弊社ではdatadogを使っていますが、signalfxのほうが優れているなと思った点は、
- Streamによるアラートの発火スピード
- すべての検索フィルタに対してワイルドカードが使える
でした。
卓球トーナメント
今年から卓球トーナメントが開催されました。 自分は参加しましたが初戦敗退してしまいました。 腕に自信のある方は、来年是非参加してみてください!
re:Play
有名なDJ、skrillexが来ましたね!
会場はDJテント、GAMEテント、LIVEテントの3つにわかれ、ものすごい熱気で盛り上がっていました! DJテントではDJとアーケードゲーム、GAMEテントではアーチェリーやボタン連打、LIVEテントではバンドがLiveをしていました。
まとめ
re:Inventの魅力はセッションを生で聞けるということもありますが、それ以外の部分もかなり大きいです! ぜひみなさんも参加して日本だけでは感じることができない空気を感じていただければと思います!
*1:しばらくこのURLで見れるはず。 https://www.portal.reinvent.awsevents.com/connect/search.ww
*2:なお、自分でも半分くらいしか聞き取れなかったので、英語力がもっと欲しいと思った瞬間でした。